『斬(ZAN)』

主に Web(ウェブ),ブログ(blog),サイト,ニュース,CGM などネットで視た様々な出来事を『斬』りますよ。
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ユーミン考 

椎名林檎の「翳りゆく部屋」(ctrl+A して読むのを推奨。)

 『歌唱力が神がかってるアーティスト:VIPPERな俺』とか『はてなブックマーク - 歌唱力が神がかってるアーティスト:VIPPERな俺』とか見てたら
darkglobe music, 2ch コメントにいくつか挙がってるけど、エレカシの宮本せんせー。「翳りゆく部屋」のカバーの伸びやかな歌声を聴けーーー!
はてなブックマーク - P.S. You Rock My World - 2009年1月29日

 とあったので、聴いたりしてた。そこから「翳りゆく部屋」で検索して辿り着いたのが、上記リンク先なんですが、凄く納得できる内容で思わず「ウンウン」頷きながら読みました。

 そこから思ったことなんですが、ユーミンってシンガーソングライターだけど、シンガーよりもソングライターの才能のほうが凄かったんだろうね。歌を創る才能のほうが、歌を表現するより秀でてた。もちろん、シンガーとしても凄く才能はあるんだけど、天賦の才は、創るほうのが遥かに上だった。

 だから、歌いこなすのが、凄く難しかったんだと思う。ちゅーか、ユーミンの曲は、簡単そうにみえて難しいってのは、
しかし、これはよほどの覚悟がない限り手を出してはいけない禁断の領域なのだ。それが証拠に吉田美奈子も大貫妙子も矢野顕子も一曲も歌ってないではないか。

ユーミンの曲を歌うとそのアーティストの限界を暴露することになる。あれは暴れ馬みたいなもので、よほど熟達した乗り手でない限り、曲が内面に秘めているパワーに振りおとされてしまうのだ。あるいは、*シシ神様みたいなもので、「いのちを与えもすれば奪いもする」。うっかりふれるとアーティストとしての、生命力を吸いとられてしまう。何だか気の抜けたビールみたいな音楽が出現することになる。ユーミンのカバーという領域にはハイファイセットからはじまって、討ち死にした強者どもの死屍累々。だいたいユーミン本人だって、曲の深部から出てくる得体のしれないパワーを扱いかねているではないか。
椎名林檎の「翳りゆく部屋」

に書かれてる通り。これはたぶん、創ったご本人が一番知ってて、尚且つ自分では、自分で創ったものの、表現しきれていないというのも分っているんでしょうね。

 それで、なんとか合格点で発表してるんだと思います(偉そうな事書いてますが、レベルが違うんですよね。究極を目指すという意味においての表現という意味で)。

 多くの人がカバーしたくなるってのも、そーゆー事なんでしょう。それだけ名曲ということなんですよね。フォーク系で単調なのに、微妙なフラットとシャープ(ユーミンはフラットのほうが多いのだろうけど)が入り込んでるから、きっちり音程を整え尚且つ自分のモノにして歌うってのは至難な業なのでしょう。エレカシの宮本さんは、その辺りしっかりモノにされていて素晴らしいです。自分の中では、一番「翳りゆく部屋」をうまく表現していると感じました。

 それで、話はユーミンに戻るのですが、ユーミンがライブ(コンサート)で、色々と派手に趣向を凝らして毎回、あっと驚く出し物で魅せているんですが、実はアレってユーミン自身が自分の曲を自分で歌い切れないジレンマから来てるんじゃかいかと思ったりしたんです。自分が創った曲だから、誰よりも自分自身の理想とする表現がある。しかし、自分が歌って表現しても、どうしてもその理想の姿に届かない。それでも、自分の創ったものだから、自分で表現したい。そのソングライターとしてのユーミンとシンガーとしてのユーミンの間に生じたギャップのねじれた表現が、あの出し物に現れているような気がするのです。

 お客を楽しませるためというのは、もちろんあるのでしょう。けれど、それは表向きで、実は、「表現しきれない自分の行き所の無い負のエネルギーの拡散場所の表れ」なのではないかと思うのです。


蛇足
 「翳りゆく部屋」って凄く難しい。なんていうか、歌っていて我慢がいる歌。こう歌いたいと思う自分を抑えて忠実に歌うことで、はじめてスタート地点に立つみたいな感じですね。そーゆー意味ではエレカシの宮本さんがライブで歌ったあの映像では、最後のリピート部分でアレンジを入れていたのが、ちょっと残念でした。個人的は、アレは入れたいけどそこをぐっと堪えて淡々と歌うほうが良かったんじゃなかと。どっかで、「負けたな」って感じてしまいましたよ。
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